ベトナム中部の小さな港町ホイアンに宿泊した翌日、朝から旧市街を観光してみました。
私が宿泊したトゥボン川沿いには、連なる黄色い壁の古民家、頭上を彩る無数のランタン―16世紀から続く東西貿易の記憶がそのまま息づいています。
1999年にユネスコ世界文化遺産に登録されたこの旧市街は、日本・中国・ベトナムの建築が奇跡的に共存する、世界でも類を見ない場所です。

ホイアンの静かな朝と、効率的な観光チケットの仕組み

ホテルで朝食を済ませて外へ出ると、そこには昨日の喧騒が嘘のような、静かな時間が流れていました。早朝の古い街並みは、落ち着いて散策するのに最高のコンディションです。

ノスタルジックな古民家が立ち並ぶこのエリアでは、外観を眺めるだけでなく、実際に建物の中を見学することもできます。その際に必要となるのが共通入場チケットです。

購入場所: 旧市街のいたる所にあるチケットカウンターで購入できます

料金: 120,000 VND(約720円)

内容: 指定の観光施設の中から5か所を選んで入場可能

チケットには少し特殊なルールがあり、すべての施設を自由に選べるわけではありません。 例えば、下のマップの「水色のエリア」にある3施設からは1か所しか選べない、といったカテゴリーごとの制限があります。

初めてだと「どこに行けばいいの?」と迷ってしまいますが、そんな時はスタッフさんに頼るのが一番。私が「おすすめの場所を教えて!」と伝えると、スタッフさんが手際よくマップに丸をつけて教えてくれました。

① 来遠橋(日本橋)─ ホイアンのシンボル、ベトナム紙幣にも描かれた橋

ベトナムの20,000VND紙幣の裏面にも描かれており、ベトナム国民にとっても非常に馴染み深い建造物。

1593年頃、ホイアンに住んでいた日本人によって架けられたとされる屋根付きの橋。かつての日本人街と中国人街を結ぶ役割を担っていました。


橋の中央部には航海の安全を祈る小さな寺院があり、ここへの参拝にはチケットが1枚必要です。

日本人なら必見の場所ですね。

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②廣肇会館ー九頭竜が見守る、広東華僑たちの”もうひとつの故郷”

1786年に中国の広州と肇慶出身の人々により建てられた同郷人の集会所です。

最大の見どころは、館の裏手に広がる庭園の中央に安置されているのが、9つの頭を持つ龍の像です。
モザイクタイルで造られた色鮮やかなこの竜は、幸福を呼ぶ象徴として地元の人々からも愛されているそうです。

③貿易陶磁器博物館ー海底に眠っていた”器”が語るホイアン黄金時代

ホイアンを中継地に、海のシルクロードを通って運ばれた東洋の陶磁器の数々を展示する博物館です。

展示物は約100点。ショーケースの中には、ホイアン一帯で発掘された陶磁器や、トゥボン川近郊で沈没した船を引き上げた際に見つかった品々が並びます。

一部の観光客は2階にあるバルコニーにいる様子を、一階の入口の観光ガイドに写真を写してもらっていました。恐らく良い写真が撮れているのではないかと思います。
グループで行かれている方は、是非、チャレンジしてみて下さい。

また1階の中庭の奥には、ちょっとしたギフトショップがありました。

④福建会館 ── 華僑文化の粋を集めた絢爛豪華な集会所

福建省出身の華僑たちが建設した集会所で、現在もコミュニティの拠点として活用されています。

敷地内には極彩色の門、精巧な龍の彫刻、華やかな庭園が広がり、中国文化の力強さを体感できます。

400年の歴史を歩く贅沢。ホイアンで感じた「温かさ」

最後は有名なハーブティーを頂きました。
すっきりした味わいでも甘みもあり、飲みやすく美味しかったです。

ホイアン旧市街の魅力は、派手さではなく「温かさ」にあるように感じました。
ここでは、忙しい日常では忘れがちな”ゆっくり歩くことの贅沢さ”を思い出させてくれます。私が感じたホイアンの独特な居心地の良さは、そういった都会の喧騒とは違った空気感だったのかもしれません。

入場チケットたった750円で、400年の歴史にふれられるこの町。朝の静けさも、昼の活気も、夜の幻想も、すべてが違う顔を見せてくれました。
ダナンに行くなら、ホイアンを外す理由はありませんが、1日の様々な様子を体感する意味でもやはり1泊することをおススメします。